お知らせ

アトピー性皮膚炎に関する最新知見

アトピー性皮膚炎にお悩みのわんちゃんは多いと思います。

先日、獣医アトピー・アレルギー・免疫学会に参加してきました。

今回はその検査、診断や治療について、日本トップの研究者と世界トップの研究者、フロアの参加者の間で議論が行われました。

その中でも面白いなと思ったのが、「プロアクティブ療法」「抗IL31モノクローナル抗体」です。

「プロアクティブ療法」とは、簡単に言うと、「症状が落ち着いている状態で週に2回予防的に薬を塗る治療」です。

今まで一般的に行われてきたのは、「リアクティブ療法」と言って、症状が悪化したときだけ薬を使用し、調子が良くなったらやめるというものでしたが、プロアクティブ療法の方が、リアクティブ療法よりも再発するまでの調子の良い期間を長くできるという報告が近年出てきています。

これをうまく使って、痒みを抑えつつ副作用が出ないような治療ができれば良いと思っています。

もう一つの「抗IL31モノクローナル抗体」は、すごい薬です。

犬のアトピー性皮膚炎の痒みにはIL31という物質(サイトカイン)が関係しているのですが、この薬はピンポイントでその機構を邪魔するため、副作用がほとんどなく痒みを軽減することができるようです。

日本ではまだ未承認の薬ですが、現在製薬会社が承認に向けて動いている途中ですので、今しばらくお待ち下さい。


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